【北京の食文化】冬至吃餃子・・・?

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冬至に食べるのは、餃子・・・?
冬至吃餃子(dong1zhi4 chi1 jiao3zi)・・・?
P1190952.jpg
【データ】とき:12月20日/ところ:安定門・餡老満/ねだん:4~5元(1両)

今日は冬至。
冬至の行事食は、餃子だ。
だから今日は餃子を食べる日。

オフィスビルの食堂でも餃子がメニューに登場しているし、
餃子屋さんには長蛇の列ができるに違いない。

なのだけれど。
茶旅人Sさん所蔵の『燕京歳時記』 (邦題は『北京年中行事記』)によれば
冬至には「ただワンタンを食べるのみである」となっているとのこと。
確かに、北京には「冬至餛飩,夏至麺」という言葉が残っている。

『燕京歳時記』上の記述を
冬至ネタですでに記事をアップされている
しゃおりんさんのブログ「北京メディアウォッチ」から引用させていただくと、
「そもそも、餛飩の形は鶏卵の如くであつて、
頗る天地混沌 〔たる時の〕 現象に似て居る。
それで冬至にこれを食べるのだ」
とあるそうだ。

また、「百度知道」のベストアンサーによると、
こんな謂れもあるという。

「冬至にワンタン」説

漢の時代、匈奴の部落に渾氏と屯氏という極めて残忍な二人の首領がいた。
人々はこの二人を憎み、肉を餡にして包み、
「渾」と「屯」の音をとって、これを「餛飩」と名づけた。
「渾」と「屯」への憎しみを込め、
さらに戦乱が収まり平和な日の来ることを願って
「餛飩」を食べたのだという。
最初に「餛飩」を食べたのが冬至の日だったので、
この日に「餛飩」を食べる習慣ができた。

というのがだいたいのあらましのようだ。

でもねえ、まわりの中国人の誰に聞いても、
「冬至は餃子」なんだよなあ。

P1190957.jpg
(白菜と落花生)

「冬至に餃子」説

南陽(今の河南省にある都市)の医聖、張仲景は長沙で役人を務めていた。
隠居して故郷に帰ったのは大雪の舞う冬の日で、骨身にしみるような寒さであった。
張仲景が帰ってみると、
同郷の人々は貧しい身なりで、耳が凍傷になっている人も多かった。
見かねた張仲景は、南陽の関東に臨時の診療所をつくり、
羊肉、唐辛子と寒気を取り除く作用のある薬を鍋でゆで、
小さく刻んだものを小麦粉の皮で包んで耳のような形にし、
再び鍋でゆでて、「駆寒矯耳湯」を作って人々に与え、
これで凍傷になった耳を治療した。
それ以降、毎年冬至になると人々はこれをまねて作るようになり、
「冬至に餃子を食べると凍えない」という言い伝えが生まれた。

これは河南省の言い伝えのようだけれど、
冬至に餃子を食べるのは中国の西北地方のものでもあるようだ。
いずれにしても、北京の習慣ではないらしい。

P1190955.jpg
(ニンジンと香菜)

「燕京歳時記」に綴られている北京の風俗習慣は、
およそ100年ほど前のものだそうだ。
では、どこでワンタンが餃子に変わったのだろうか。

ここから先はまったくの私見なのだけれど、
どうも「餃子の地位」の低下と関係があるように思えてならない。
昔、餃子は旧正月にしか口にすることのできないご馳走だった。
たやすく手に入れることのできなかった肉をたっぷり包み込んだ餃子は、
金銭的な面でも一年に一度しか食べられない「ハレ」の食べ物だった。

それが、収入が増え、暮らし向きが良くなっていくにつれて
貴重品かつぜいたく品だった肉も身近な食材になり、
「ハレ」の光を失っていく。
それにつれて餃子の地位も年越しにしか食べられない年に一度の大ご馳走から、
ちょっとしたイベントのある時に食べる程度の食べ物までランクダウン。
それはつまり、
以前なら餃子を食べることのできなかった旧正月以外の伝統行事の日にも
餃子を食べればいいじゃないか!てなことになり、
それまで冬至に食べていたワンタンは
餃子に押し出されるような形で退場、となった。

どうしてこんな風に思うかというと、
だって、ほら、ワンタンに入っているお肉の量って、
餃子より極端に少ないでしょ?
昔はワンタンにするくらいしかお肉が買えなかったのが、
いつしか餃子も作れるくらいたっぷりのお肉が買えるようになったので、
「だったらやっぱ餃子だろ?」
ということになったのではないか?
とまあ、実に単純な発想なのだが、果たして真相やいかに??

P1190953.jpg
(豚肉、エビ、卵豆腐)

他にも、犬肉やお赤飯を食べるという説もある。

「冬至に犬肉」説
漢の高祖劉邦が冬至に樊噲がゆでた犬肉を食べ、
あまりのおいしさに絶賛したことがきっかけになって
犬肉を食べる習慣が始まったという説。

「冬至にお赤飯」
江南の水郷地方の習慣。
冬至の日に死んだ疫鬼が人々を苦しめるので、
その疫鬼が最も怖がるアズキを使ってお赤飯を作り、
厄除け、疫病よけにしたという説。

*以上は、「百度知道」のベストアンサーを抄訳(超訳)したものです。
http://zhidao.baidu.com/question/2191832.html?fr=ala0

こんなことをつらつらと書いていたら、
最近知り合った若い友人から、
かわいらしいアニメつきでこんなショートメッセージが入った。

今天冬至,
別忘記吃餃子哦,
否則後果極其厳重…
一、不漂亮了,
二、没法帯眼鏡了,
三、不能听甜言蜜語了……
因為,冬至不端餃子碗,
凍掉耳朶没人管


今日は冬至。
餃子を食べるの忘れずに。
でないと大変なことになる・・・
一、かっこわるくなる
二、メガネがかけられなくなる
三、甘いささやきが聞けなくなる・・・
だって、冬至に餃子を食べないと
耳が凍って落っこちても
だあれも構ってくれやしない。

ああ、いけない!
お昼に餃子食べてない!

晩御飯には餃子を食べなくちゃ!
でないと大変なことになる・・・


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P1190931.jpg
東城区安定門内大街252号(方家胡同近く)
010-64046944

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コメント
この記事へのコメント
ワンタンから餃子へ
「ワンタンから餃子」のお説、〈「餃子の地位」の低下と関係があるように思えてならない〉というのは、おっしゃる通りかもしれません。

今や餃子は日常食。
ワンタンは、貧しい時代の「雑炊」(おかゆ)であり、餃子は豊かになってからの「ご飯」という感覚ではないかと、勝手に推測しています。

> 人々はこの二人を憎み、肉を餡にして包み、
というのはグロテスクだけど、実はあり得る話かも……。^^;

トラバに代えまして、私もリンクをここに貼らせていただきますね!

「2009年の冬至に…」(09年12月22日付)
http://pekin-media.jugem.jp/?eid=760

今後ともよろしくお願いいたします!^^
2009/12/23(水) 01:47 | URL | しゃおりん #-[ 編集]
イランカラプテ
冬至の日(中国)の習俗について: avazi さん しゃおりんさん ご馳走さま! ありがとうございます。
2009/12/23(水) 12:36 | URL | 美幌 加藤雅夫 #KMvZn33Y[ 編集]
しゃおりんさんへ
コメントありがとうございます!

> 人々はこの二人を憎み、肉を餡にして包み、
というのはグロテスクだけど、実はあり得る話かも……。^^;

→あわわわわ・・・
これは「二人の肉を餡にして」というわけではなく、単に皮に肉餡を入れてという意味でした。
急いで訳したので誤解を生む表現になってしまいました(汗汗)。
「渾と屯の肉を皮に包んで」だったら、確かにグロテスクというか、ホラーですよね・・・

ワンタン、私は南の食べ物というイメージがあるので、「冬至にワンタン」はあまりピンときません。
今の北京でワンタンと言うと、ズバリ朝ごはん!
それだけを単体で食べるというよりは、パオズや油条にプラスするイメージです。
確かに雑炊やスープみたいな位置づけですよね。


2009/12/23(水) 15:09 | URL | ayazi #-[ 編集]
美幌 加藤雅夫さんへ
日本ではカボチャを食べて、柚子湯ですよね。
北海道でも冬至はカボチャを食べますか?
2009/12/23(水) 15:28 | URL | ayazi #-[ 編集]
ちなみに
広州だと湯圓を食べるみたいです。
こちらは春節のときにも湯圓を食べますし、冬至には「小過年」という呼び方もあるようです。
あと、南方の方が北方より冬至を重視するらしく、昨日、一部の会社は半休にだったみたいです。湯圓の他、一家揃って糯米飯というもち米の炊き込みご飯も食べるのが習慣だとか。地域によって様々ですね。
2009/12/23(水) 16:30 | URL | 酒徒 #-[ 編集]
酒徒さんへ
湯圓ですかあ。
北京はなんでも餃子だけど、広州はなんでも湯圓ですねえ(笑)。
「小年」は陰暦の12月23日ですけど、「小過年」は冬至なんですね。
そして半休とは!
同じ中国と言っても、おっしゃる通り地域によって多種多様ですね。
「中国では」と一括りにできない・・・と改めて思わされます。
2009/12/24(木) 09:41 | URL | ayazi #-[ 編集]
日本にも
栃木県では、正月に耳うどんという上海のワンタンの形にそっくりなものを食べる習慣があります。下のようなやつですが、耳に似てるでしょう?

http://blogs.yahoo.co.jp/jimmy_arakawa/28850390.html
2009/12/24(木) 12:21 | URL | ジミー荒川 #-[ 編集]
ジミー荒川さんへ
私は栃木育ちですが、耳うどんというのは初耳です。
確かにワンタンみたいな形!
これは冬至に食べるってわけではないようですね。
2009/12/25(金) 17:51 | URL | ayazi #-[ 編集]
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