【利群烤鴨店】北京烤鴨

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北京ダック
北京烤鴨(bei3jing1 kao3ya1)
P1150933.jpg
【データ】とき:6月9日/ところ:前門・利群烤鴨店/ねだん:190元

ところで、そもそもこんなに分かりにくい所にあるお店が
これほどまで有名になったのは、外国人の口コミによるところが大きいようだ。
あるドイツ人青年が自転車で胡同をふらふらしている時にこのお店を「発見」し、
それ以降外国人の間で評判になったという。

フランスの大統領まで来たことがあるというから驚きだ。
店内の壁にはこれまでに訪れた有名人の写真やサインが飾られていた。
台湾の人気歌手、阿妹(張恵妹)の写真もあった。
こんなオンボロなのに・・・

このお店は、もともと全聚徳のコックだった張利群さんが1902年に自宅で開いたそうだ。
ふーん、それで利群なんだねえ。

席について、料理を注文。
ダックはあらかじめ予約していたので、後は前菜と炒めものを数品取った。

ビールで乾杯し、ダックの付け合わせや甘味噌が運ばれ、
料理がぼちぼち出始めたと思ったら、すぐにダックが登場!

「いきなりですね。」
「やけに早いですね。」

いぶかしく思いつつも、目の前でさばかれる熱々のダックを目にすれば、
やはり気分は浮き立ってくる。
とても香ばしいいい匂いだ。

P1150924.jpg
(暗くて写真が今ひとつ。あまり美味しそうに見えないかも。)

コックさんが手慣れた様子でダックの上で包丁を行き来させると、
P1150927.jpg

たちまちきれいに削がれた皮つき肉がお皿に並んでいく。
P1150931.jpg

一羽で二皿分。
P1150935.jpg P1150938.jpg

とても薄く焼かれた鴨餅にダック、葱、キュウリ、甘味噌を乗せて、
ちょうど荷物を包むような感じで折りたたむ。

P1150943.jpg P1150944.jpg

うん。
見た目より油っぽくなくて、悪くはない。
大董のようなしゅうっと角砂糖のように口の中で溶けていくサクサク感
DUCK DE CHINEのようなさっぱりした上品な軽やかさや
九花山のようなパリッパリの皮の香ばしさはないけれど、
全体的にまずまずの高水準だ。
鴨餅がとても薄焼きでお腹にもたれにくかったこともポイントが高かった。

ただ、特に目を見張るほどのおいしさかと言われると、
力強くウンと頷くことはできないかな。
まずまず、そこそこおいしいといったところだろうか。

ダックものでは、他に二品。

軟炸鴨肝(ruan3zha2 ya1gan1):34元/椒塩鴨架(jiao1yan2 ya1jia4):25元
ダックレバーのフリッター/ダックの骨周り肉のニンニク胡椒揚げ

P1150946.jpg P1150947.jpg
(どっちもただの黒い塊にしか見えなくてすみません。)

レバーのフリッターは、ちと揚げすぎ。
もっと軽めにサクッと揚げてくれていたらよかったのに。

後から追加した骨周り肉の塩胡椒揚げのほうは大ヒットだった。
かなりしっかりニンニク醤油で下味がついていて、激しくビールを呼ぶ。
これまでに棒餃子の店と、北京家庭料理のこのお店で椒塩鴨架を食べたけど、
その中で断然トップのおいしさだった。
写真の出来が最悪だったのが残念。

個人的には、ダックそのものよりもむしろこっちがメインかもしれない。
これだけ食べに来たい感じだ。

ところが、いただけない事件(?)はこの後起きた。
お腹もある程度ふくらんで、ぼちぼちゆっくりお話でも・・・
というあたりで、店員さんが強引にお会計にやってきたのだ。

「まだお勘定をお願いしてませんけど?」
「1時間たちましたから!」
「何のこと????」

聞きただしてみると、このお店には1時間の時間制限があったのだ。
い、1時間て。
道理でダックが出てくるのが早かったはずだ。

どのお客さんも1時間なんだって。
お客が多いからそうなんだって。

「そんなの聞いてませんよ!」
「でも皆さんそうしていただいてます。」
「だったら少なくとも予約の時に言ってくれないと!」
「言いませんでしたか?」
「言われませんでした!」
「じゃあきっと、慣れてないコだったんだわ。」
「・・・」

結局、後ろに待っている人がいるからという理由で、
粘っても時間延長はかなわなかった。

私たちが日本人だと知って、
「昨日は日本大使館の人も来たんですよ。」
と言うので、
「その人たちも1時間だったんですか?」
と聞いたら、
「そうですよ。」
っていう答えが返ってきたけど、ホントかなあ。
疑り深い私・・・

それにしても、「精品」でちょっと高めのほうを頼んだとはいえ、
ダック1セットで190元は高い!
これって大董並みの値段設定だ。

ダック以外で頼んだ料理の値段も軒並み高め。

拌豆腐絲(ban4 dou4fusi1):14元/拌海蜇(ban4 hai3zhe2):26元
細切り押し豆腐の和えもの/クラゲの和えもの

P1150939.jpg P1150940.jpg

清炒豆苗(qing1chao3 dou4miao2):20元
豆苗の炒めもの

P1150941.jpg

同じような胡同の中にある店でも、この四合院レストランなら豆腐絲が6元
それがこの店では14元だ。
かなり強気の値段設定だと言えるだろう。

値段が高いと思ってたら、時間制限まで。
人気店になると、やることが違いますねえ。

利群、気になりつつ来る機会を逸して今の今まで来てしまい、
今回ようやく訪問なった訳だけど、
正直なところ、一度来たからもういいや・・・と思ってしまった。

北京ダック自体、おいしいことはおいしいけど
「どうしてもまた来たい!」
と思うほどではない。
胡同の中の、しかもものすごく分かりにくい場所にあってミステリアスなのと、
どローカルなのにガイジンに人気っていうミスマッチなところがいいんだろうけど、
ここまで「食べさせてやってる」感が高いと鼻白む。

きっと自転車で胡同をふらふらしていたドイツ人に「発見」された頃は、
地元密着型のいい感じのお店だったんだと思うのだ。
それが有名になり、だんだん商売が上手くなり、値段が上がり、時間制限が出来・・・と、
哀しいプロセスをたどったのだなあ。
1時間しか時間がないんじゃ、お友達を案内するのも気が進まない。

一度行ったから、もういいや。
私はたぶん、きっと、もう行かないと思う。

「有名だからどうしても行きたい!」
という人もいるかもしれない。
でも実際、お値段は高級店並みでも
お店の調度や衛生条件はそこいらの道ばた系ローカルレストランとなんら変わらない。
ガイドブックに載っているからといって、
この店が日本人の衛生観念に合うくらい清潔であるかと言うと、それは違う。
不潔だと言っている訳ではない。
日本人が
「衛生条件が不安で行く気にならない」
と毛嫌いするような店と一緒のレベルだということを一言添えたいだけだ。

ガイドブックに載っているような有名店だと、
「この鄙びた雰囲気がなんともいい感じ」と受け入れられるけど、
有名店でなければ
「怖くてとても入れる気になれない」と拒絶反応を示す。
そんな人も多いだろう。
でもね、一緒なの、どっちも。

利群で食事ができるのなら、他のどローカルなレストランでも大丈夫。
安心して入ってください。
どうしても利群のダックが食べたいなら仕方ないけど、
その他の料理なら利群よりおいしい所はいくらでもある。

利群に行かないほうがいいと言っている訳ではない。
ただ、今回自分で足を運んでみて、
私が好んで行くようなどローカルな店となんら変わらないのに、
利群だと有名だからOKで、他のどローカル店はNGという人がいるのは、
やはり得心できないと思ったのだ。

日本人は不思議な人々だと思う。
ガイドブックに載っている店をつぶすことに一生懸命になっていて、
すぐ側にあるおいしい店を「発見」する楽しみを自ら放棄しているように感じられてならない。

一人一人が、利群を「発見」したドイツ人青年になれるのにね。


■お店情報
利群烤鴨店
P1150918.jpg
前門東大街正義路南口北翔鳳胡同11号
010-6705-5578/6702-2681
*前門駅B出口から前門東大街を東へ向かい、最初の交差点を右折。
  路地を南下してしばらく行くと、右手に店名とアヒルの絵のある路地があるのでそこを右折。
  ちょっと歩くと右手にお店の壁絵が見えてきます。
  これなら二回曲がるだけで到着しますよ。
  詳しい行き方は、こちらをどうぞ。
*料理代の他に、個室代が30元かかります。
*さらに、1時間の時間制限あり!

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cover_manpuku.jpg
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コメント
この記事へのコメント
その通ぉ~り!
こんばんわ、ayaziさん。残念でしたね。
「衛生条件が不安で行く気にならない」のに、「利群だと有名だからOKで、他のどローカル店はNGという人」、沢山いますよね。
「有名店でなければ、怖くてとても入れる気になれない、と拒絶反応を示す。」んですよね。
そのとおり!ウンウンと大きく頷きました。
私が「フランス料理より中華の方が絶対すばらしい!」って言うと、「中国って、何でも食べるんでしょ。」って、皆言うくせに、その食材がフランス料理屋で出てくるとありがたがって食べていますよね。
「この間、パリのレストランでウサギ食べたんだけど・・・」ってね。
世の中の多くの人は味そのものより、高級だとか、有名だとか、イメージで物を食べているように思います。私なら「安い北京の埃だらけの屋台」でも、「香港の、床が油でヅルヅル滑る有名じゃない食堂」でも、本当においしいものがあるところに行けるのが幸せです。
でも、私が利群で食べた「鴨レバー」は絶品でしたよ。パリのフォアグラも真っ青で、思わずバゲットに挟みたくなりました。(笑)
2009/07/02(木) 01:26 | URL | みれん #-[ 編集]
同感です
いつも参考にさせていただいております。
利群、私も行ったことがあります。
ダックの味は悪くないと思うのですが、いかんせん値段が・・・・・。
確かに、衛生状態も良くないし、店員さんの対応も今イチ。
私が行ったときは、個室の一部を使わせてもらいましたが、使用料は無かったはず。
店を出る前に、領収書をもらい、偶然にもくじの5元があたっていたので老板らしき女性に渡したのですが、本来ならくじの部分だけ切り取って領収書は返してもらえるのに、”じゃあ、この5元は払うから、領収書は返してね”と持って行かれてしまいました(笑)
胡同の雰囲気が面白かったので楽しめましたが、また行くかどうか、となると微妙です。
ダックが大好きなので、自分でもおいしいお店を探してみます!!
2009/07/02(木) 09:35 | URL | hirontan #-[ 編集]
みれんさんへ
「パリのレストランでウサギ食べたんだけど」には笑ってしまいました。
確かにそうですね。
「北京のレストランでウサギ食べたんだけど」って自慢げに話す人はいないでしょうねえ。
イメージで物を食べてしまうのは、最終的に自分の舌を信じていないからなのかなあ。
自分の感覚以外の別のお墨付きがほしくなってしまうのですね、きっと。
利群のレバー、今回はフリッターを食べてしまいましたが、やっぱり塩水のほうにしておけばよかったと後悔しています。
レバーと骨周り肉だけ、テークアウトしようかな。
それなら時間制限も関係ないですしね。
2009/07/02(木) 18:13 | URL | ayazi #-[ 編集]
hirontanさんへ
利群のダック、お味は悪くないですよね。
鴨餅が薄いのも、お腹にたまりにくくてありがたったです。
ただ、おっしゃる通り値段と、そしてやはり時間制限がネックです。
一度行くには楽しめるお店だと思いますが、また行くかとなると考えてしまいますよね。
個室料金も時間制限も、周りのお友達に聞くと「前はなかった」という証言が多いので、だんだん強気になっていったと思われます。
お店の人がよくシステムを理解していなかったからかもしれませんが、領収書のエピソードもすごいですねえ。
ダックのおいしいお店、発見したらぜひ教えてくださいね!

2009/07/02(木) 18:19 | URL | ayazi #-[ 編集]
気さくな店員だったのですが
またまた書き込み致しますが、だいぶ変わってしまいましたね。自分が行き始めた10年前は、蒜の皮むきを手伝ったりして世間話をしながらゆったりと会話を愉しみましたが、値段も接客も敷居ばかり高くなってしまいました。胡同の庶民的な文化背景があったからいったのですが、これなら東興楼のほうがいいかなあ。
2009/07/02(木) 20:34 | URL | 龍心 #iOCS38IQ[ 編集]
衛生面と言えば
ローカルな店で魚の骨や肉の骨はぺっぺ、ぺっぺとテーブル脇の床に掃き捨てていたのを見て
驚きましたが、中国では床がゴミ箱代わりなんだなぁと思いました
でも、この光景、記憶もおぼろげな昭和30年代の日本にもありましたよ

店のお客と仲良くなったら自分で焼肉屋をやっているというので食べに行くことになりました
帰りタクシーを拾って帰る途中、タクシーの運ちゃんが「あの店で食べたのか?」と
問いかけてきました。「そうです」と言ったら「地元の人達でもあんな店では食べないよ」
と言われましたが、お腹はいたくなりませんでした(笑)

料理全般は圧倒的に中国の方が種類が豊富で焼、煮、蒸す加減も抜群だと思います
日本は素材の味を好むので料理の種類自体があまり多くないですけど。
だけど焼肉は、中国、韓国でもいろいろ食べましたが日本のが一番美味しいと感じました
中国では一流ホテルでなければ良い肉が手に入らない感がありました。
韓国は焼肉文化が古いので基本は肉を長持ちさせる為にタレヅケが主流でしたので
新鮮な肉を焼いて食べる日本のが結果一番美味しいと感じるのかもしれません

北京出張の初めての歓迎会は全聚、その時初めて白酒を飲まされました
甘ったるい香りに50度近くのアルコール度数
ビールを水代わりにして乾杯の飲み比べを戦ったことが懐かしいです
2009/07/02(木) 22:51 | URL | 北海公園 #-[ 編集]
時間制限
ayaziさん、こんにちは。
このお店、興味があったのですが機会がなく、まだ訪れていません。
この記事を読んで、ちょっと行く気にならなくなってしました。
時間制限というのはいただけませんね。道案内の「あひる+→」はほほえましくてよいのですが。

私は中国での仕事が一段落して、中国出張が当面なくなってしまいました。
ちょっと残念なこのごろです。ではまた。
2009/07/05(日) 11:17 | URL | nao0880 #4aiYG7/g[ 編集]
龍心さんへ
やはり、もっともっと前に行っておけばよかったですねえ。
昔はきっといい感じのアットホームなお店だったのでしょうね。
東興楼もダックのお店ですか?
2009/07/06(月) 07:28 | URL | ayazi #-[ 編集]
北海公園さんへ
テーブルや皿には今でもペッペッとやる人は多いですが、床に食べかすを直接捨てる光景は、さすがに最近ではかなり少なくなりました。
焼き肉はおっしゃる通り日本のものが一番おいしいと思います。
中国人の友人もそうらしく、焼き肉というと日本のお店にしか行きたがらなくなってしまったほどです。
韓国焼き肉もおいしいですが、タレが甘いのが難点です。
でも値段を気にせずがっつり行けるのはいいですね。
2009/07/06(月) 07:35 | URL | ayazi #-[ 編集]
nao0880さんへ
ダック自体は悪くないので、(話の種に)一度は行ってもいいかもしれませんよ。
昼間なら時間制限はない?という情報もあります。
ご飯時を少し外して行ったら、もしかしたゆっくりできるのかもしれません。
ダックの骨周り肉は非常においしかったです。
私はあれだけテークアウトしたいと思ってます。

2009/07/06(月) 07:47 | URL | ayazi #-[ 編集]
東興楼
東興楼は、gui街(東城区)にあるお店です。北京でお世話になっている先生と行きましたが、老字号の一つで、お店自体は今は立派な建物になっております。こちらのダックも美味でした。二鍋頭を相当いただきました(笑)。
2009/07/11(土) 11:22 | URL | 龍心 #iOCS38IQ[ 編集]
龍心さんへ
gui街ですか。
今度気をつけて見てみます。
ただ、北京ダック自体がそんなに好物ではないので、実際に食べるのはいつになることか・・・
2009/07/13(月) 19:02 | URL | ayazi #-[ 編集]
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