【紅磡街市熟食中心】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之三)

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市場の二階で深夜飯
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【データ】とき:12月27日/ところ:香港紅磡・紅磡街市熟食中心/ねだん:?

【金興飯店】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之二)からの続きです。)

金興飯店でのAちゃんの食べっぷりにほっと胸をなで下ろした後、
Hさん親子と別れ、ひとり土瓜湾にある牛棚劇場へと向かった。

この旅の本来の目的、『杏仁豆腐のココロ』というお芝居を観に行くためだ。
香港を拠点に演劇活動を続けてきた朋友e-runさんの最後の香港公演、
そして彼女が惚れ込んだ香港の若手俳優、陳康(ジョニー)さんとの二人芝居で、
さらになんと原作者である鄭義信さん自身が演出、
鄭さんの作品に欠かせない舞台美術家、現場監督が日本から出動とあっては、
観ない訳にはいかないではないか。
ここで行かずば、
あまりにも「不[句多]朋友(bu2gou4 peng2you)=友だちがいがない」である。

私が観たのは、千秋楽。
聞けば、その日のマチネの出来が最高だったとかで、
ソワレはe-runさん本人的にも演出家的にも今ひとつだったようだけど、
私にとってはとても感動的な舞台だった。

そのあたりのことはまた下のほうで書くとして、
まずは本題の香港食い倒れ紀行へと筆を運ぶことにしよう。

千秋楽の芝居がはね、バラシも済んだ深夜。
このお芝居のスタッフ打ち上げに合流させてもらった。

バラシの間いったんe-runさんとは別れて尖沙咀にいた私に届いた指令は
「紅磡街市の二階に来るべし。」
街市というのは、マーケットのことらしい。
つまりは市場だ。

羅湖への鉄道駅として紅磡駅は利用したことがあるから
紅磡がどのあたりかは想像できるけど、
紅磡街市は行ったことがない。

「紅磡街市まで。」
とだけ告げて乗ったタクシーで降ろされたビルを見れば、
そこには「紅磡市政大廈」の文字。
「え?違うとこに来ちゃった?」
と一瞬血の気が引いたが、ぐるりと回り込んでみるとそこに階段を発見。

「マーケットは閉まってるけど、二階のフードコートは営業してるから。」
というe-runさんの言葉を信じて、
人気のない階段をとぼとぼと上る。

するとそこには、こんなフードコートが広がっていた!
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わっほう。
ワンダーランドだ。

いやはや、こりゃまたディープな空間だこと。
深夜二時まで営業しているそうだ。

e-runさんと東京で演劇制作をされているIさんの他はみーんな初対面だったけど、
あつかましくも打ち上げの席に座らせてもらい、
深夜のマーケットの二階で、二度目の晩ご飯と相成った。
(とは言えさすがにそんなには食べられないので、一口ずつ味見程度。)

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メニューはe-runさんにお任せ。
なのでメニュー名も値段も不明だ。

マテ貝の豆チー風味炒め
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金興飯店で品切れだったマテ貝に街市でありつく。
ラッキー。

白切鶏
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時節柄、「白切鶏は食べないようにしますー」なんて出かけてきていながら、
いざテーブルに出されてみれば
そんなことなどすっかり忘れてぱくついてしまった。

イカフライ
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芥蘭菜の炒めもの
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魚のフライ
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この魚、ふんわりとやわらかくて実に美味だった。
口に入れると、しゅうっと溶けていってしまう。
すごくにゅるにゅるしたぬめりのある魚のような気がするんだけど、
なんていう魚だったんだろう。

皮蛋とほうれん草の卵とじ
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酢豚
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いわゆる一つの、酢豚であります。
後で聞いたら、舞台美術家氏はこれが一番のお気に入りだったとか。
日本人が思い描く中華料理にドンピシャだからかな。

アサリの豆チー風味炒め
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いや、貝は旨いね。
豆チーと一緒に炒めるとなおさら旨い。

蝦(さいまき蝦?)のニンニクがけ
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こんな風に半身に割って出したりするんだねえ。
これ、焼いてあったっけ。
このあたりになるともう意識が朦朧として記憶があいまいだ。

干し魚の焼いたの
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ホッケを思い出してしまった。

牡蛎の鉄鍋炒め煮
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ピントが後ろに合っていてよく分からないかもしれないけど、
この牡蛎がいやはやなんとも大振りだった!
ちょっと甘いような、ほんのり酸っぱいようなうま味があって、実によかった。
私的には、これがこの食卓でのベストワン。

これだけ料理を頼んで、ビールも1ケース買って、
それでも一人100香港ドルにもならないくらいだったらしい。

満足度から言ったら、高級ホテルより断然こっちのほうがいいや。
次に香港に行ったら、街市を食べ歩くことにしよう。

真夜中になると、大小なんか始めちゃう香港人のおっちゃんたちもいて、
なかなかに興味深いしね。

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*****

ところで、前の記事でちょこっと触れた
文武廟での火傷が暗示していたものは何だったかと言うと・・・

タクシーの中で財布をなくしたのだ。

財布だけじゃなくて、中に入れておいたSIMカードも一緒になくしてしまった。
香港でプリペイドのカードを買って、
大陸用のSIMカードを「なくさないように」財布に入れておいたからだ。

タクシーを降りる時に必ず振り返って確認する癖をつけていたはずなのに、
アウェイの香港で、
急いでいて気持ちが焦っていて、
乗り込んだタクシーの運転手さんが行き先を知らなくて「別のをつかまえて」と断られて、
そこでプリプリ怒ってあわててタクシーを降りた時に忘れてきたらしい。
その時なぜ財布をバッグから出していたかは不明。
まったく記憶にない。

財布がないことに気づいたのは、
ようやく土瓜湾まで行ってくれるタクシーをつかまえて目的地近くまで来た時。
バッグをさぐったら、あるはずの場所に財布がなかったと、まあそういう訳でして。

はあ。
お気に入りの財布だったのになあ。

なくしたことが判明した時は、かなり落ち込んだ。
あ、SIMカードもだ!
と思った時には、さーっと、血の気が引いた。
そしてあまりに焦っていたせいか、タクシーで支払い時にぼられてさらに谷底へ。

でも、財布をなくした凹んだ気持ちで観たお芝居で、救われた。
もともと、これを観るために行った香港だ。
鄭義信さん作の『杏仁豆腐のココロ』という二人芝居。

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もう別れることに決めたある夫婦の、最後のクリスマスの物語。
あったかくて、でもとても切ない、切ないお話だ。

とても、よかった。
いろんなことがシンクロして、泣いた。
涙がこんこんと、泉のようにわいてきた。
ええ、そりゃあもうとめどなく。
滂沱の涙てのはああいうのを言うんだろうか。

ヘリコプターで急上昇したみたいにのぼせて、
爆音を立てて回るプロペラみたいにざわついていた気持ちが、
すーっと降りてきて、元のところに着地した。
いや、もしかしたら、元のところとは少し違うところに着地したのかもしれない。

お財布ごとなくなっちゃって、
なんとなく捨てられなかったいろんな割引カードだの、
なんだのかんだのもきれいさっぱりなくなって、
ちょっとすっきりした。

本当に必要なら、また手に入れられる。
本当に必要とされているなら、またつながる。
財布は買えばいい。
カードは再発行してもらえばいい。
電話番号は、探し出したり教えてもらえばいい。

一回、おしまい。
いろいろあるけど、あったけど、いったん、おしまい。

お芝居のラストシーンで、
最後の抱擁をする小夜と達郎にごーごーと涙を流しながら、
そんなことを思った香港、牛棚劇場の夜。

香港で、財布とSIMカードを失ったけど、
香港で、また別のものをもらったみたい。
火傷の痕がなくなりつつある今も、そんな風に思っている。

ちなみにこれは香港で買ったお財布。
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(↑民警提示!お手回り品に、お気をつけください。)

ちょっと深めで使いにくい。
使うたびに香港の教訓を思い出すように。

【豆花店(正式名称不詳)】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之四)に続きます。)


■香港マカオ食い倒れ紀行2008
香港マカオ食い倒れ紀行2008(プロローグ)
【港灣壹號ONE HARBOUR ROAD】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之一)
【金興飯店】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之二)
【紅磡街市熟食中心】香港マカオ食い倒れ紀行2008(之三)

■前回の香港マカオ食い倒れ!
香港マカオ食い倒れ紀行2007

■お店情報
紅磡街市熟食中心
九龍馬頭圍道11號紅磡市政大廈2樓

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コメント
この記事へのコメント
んまそ~!
どれも、美味そう!
写真見てたら、唾が沸いてきた。
香港、行きたくなっちゃったよぅ。

「いろいろあるけど、あったけど、いったん、おしまい」
大人になると、たまには必要だよね。
2009/02/07(土) 19:00 | URL | alicia #-[ 編集]
香港の街中のあちこちにある街市。1階は野菜、魚、肉市場になっていて2階に上がるとフードコートになってますね。食べたことはなかったのですが、写真で見ると美味そうです。
2009/02/07(土) 19:24 | URL | hero #-[ 編集]
そりゃぁ、泣けてきますよね。。。
私なら・・、親切な北京の運ちゃんを思い出して、ちょっとホームシックになっちゃうかも。
でも前向きに考えるayaziさん、偉いです!
2009/02/08(日) 00:24 | URL | みれん #-[ 編集]
aliciaさんへ
どれも美味でしたよ~!
私はやっぱりこういう庶民系の味が合っているみたい。
昼間より断然満足度が高かったです。

「おしまい」は、一種の強制終了でしたけどね。
私が財布なくしても、世の中なんにも変わらないし、明日は晴れるし、食べ物は変わらずおいしいのです。
2009/02/09(月) 16:04 | URL | ayazi #-[ 編集]
heroさんへ
私は街市の存在すら知りませんでした。
ここに来いと言われて行った先がワンダーランドだった訳でして。
楽しかったし、おいしかったですよ!
2009/02/09(月) 16:05 | URL | ayazi #-[ 編集]
みれんさんへ
はい、気づいた時はほんと、泣けてきました。
北京にいると、運ちゃんが特に親切だなんて思わないのですが、あの晩の香港のタクシーは確かに厳しかったなあ。
でもね、最低限の広東語を覚えていかなかった私も悪いんです。
今度行くとき(あれば、の話だけど)は、少しは勉強してから行くことにします。
2009/02/09(月) 16:08 | URL | ayazi #-[ 編集]
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