【家菜】宮廷風味私房菜

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宮廷料理風・家のおもてなし料理
宮廷風味私房菜(gong1ting2 feng1wei4 si1fang2cai4)
P1100483.jpg P1100489.jpg

P1100490.jpg P1100493.jpg

【データ】とき:6月20日/ところ:後海・家菜/ねだん:一人230元のコース

清朝宮廷料理のレシピを再現したというコース料理が売りの
家菜(li4jia1cai4)に行ってきた。
六本木ヒルズに入っていて、
ミシュランの星まで獲得したというあの家菜(れいかさい)の本店だ。

後海界隈の四合院を改装したレストランと言えば
なんだか風情があるように感じられるけど、
ここはハッキリ言ってなんの由緒もないフツーの一般住宅を改装したようなしつらえで、
風情があると言うよりボロっちい・・・(失礼!)店構え。

10年前なら希少価値があったかもしれないけど、
雰囲気のある四合院レストランが雨後の竹の子のように出来てしまった今となっては、
ちょっとお粗末な印象をぬぐえない。

これでリーズナブルな値段で家庭料理でも出してくれたらいいのだけれど、
この店で出しているのは冒頭に書いたように宮廷料理のコースで、
しかも一番安くても230元という強気の価格設定だ。

ちなみに500元とか、1000元とか、もっとお高いのもあって、
こういうのにはフカヒレだのアワビだの高級食材が入る。
私には無縁の世界・・・だ。

これでお料理が目を見張るほどおいしい!絶品!
というのなら納得もできるのだけれど
値段ほどのおいしさかと聞かれると、正直言って返答に困ってしまう。

だって、ねえ?
格安の値段でそれなりにおいしいものが、北京にはあふれているんだもの。

なので、この店に来るのは3年ぶり?
久々の訪問。
果たして評価は変わるのか?

まずは手碟(shou3die2)。
小さなお皿にちょこっとずつ盛られた前菜だ。

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<奥の列左から>
炒麻豆腐(chao3ma2dou4fu)/芥末墩(jie4modun1)
<中の列左から>
翡翠豆腐(fei3cui4 dou4fu)/炒咸汁(chao3xian2zhi1)/椒麻鶏(jiao1ma2ya1)
<手前の列(左から)>
北京燻肉(bei3jing1 xun1rou4)/[火倉]芹心(qiang4qin2xin1)
・・・たぶん。

この麻豆腐、挽肉入りだった。
こんなの初めて。
おいしいけど、発酵の風味が足らなくて私にはパンチ不足。

芥末墩(白菜の芥子和え)、ツーンとくる辛さが弱く刺激なし。
これを「マイルドで食べやすい」とするか、「骨抜きで物足りない」ととらえるかは、
辛い物耐性にも左右されるかな。
私は後者。

翡翠豆腐は枝豆をペーストにしたものか?
これは美味。
ずんだ餅を思い出してして泣ける。
ああ食べたい、ずんだ餅。

真ん中のは炒咸汁?(なのか?違う気がするけど?)
店員さんが一応説明はしてくれるけど、
言うのが早すぎるのといちいちチェックするのが面倒で早々に放棄。
野菜の和えもの、だよねえ?
お味はさっぱりしておいしかった。
*炒咸汁は炒醤黄瓜(chao3jiang4huang2gua1)の場合もあり。

椒麻鶏、ピリッと感はほとんどなく、
ちょっと酸味を利かせたニンニク醤油風味だったけど、これも美味。
*椒麻鶏は五香魚(wu3xiang1yu2)の場合もあり。

北京燻肉はベーコン。
ちょっと鯨ベーコンみたいな見た目?
*北京燻肉は醤肘花(jiang4zou3hua1)の場合もあり

[火倉]芹心はセロリの芯のところを和えた前菜。
これ、おいしかった。
ちょっと辛めの味付けだったからかも。
もう辛くないとおいしいと感じられない身体になってしまった・・・?

ちっこいお皿に盛られた前菜をちょこまかとつまんでいると、
前菜第二弾が登場。

P1100488.jpg

奥:麻辣牛肉(ma2la4 niu2rou4)/左:炸藕合(zha2ou3he2)/
右:炸[金各][食査](zha2 ge4cha1)


ニンニクたっぷり、辛みもしっかり目の麻辣牛肉は安心のおいしさ。
炸藕合は薄切りレンコンの挽肉挟み揚げ。
なんか葱臭くて餃子の具みたいだった。
*炸茄合(zha2qie2he2)の場合もあり

炸[金各][食査]は、緑豆のデンプンをこねて餅状にし揚げたもの。
中身はちょっとふにゅっとしている。
以前食べたもの(その時は「炸咯吱(zha2ge1zhi)」っていう名前だった)よりも美味だった。

続いて「熱菜(re4cai4)=あたたかい料理」。

清蒸哈什蟆(qing1zheng1 ha4shima3)
P1100489.jpg


紹興酒用のお燗器で作った茶碗蒸し。

哈什蟆は、なんとカエルの脂肪だそうだ。
辞書によると、
「中国東北部に生息するアカガエルの腹内にある脂肪状の物質で、
 強壮剤に用いる」だって・・・

海鮮の風味が利いていておいしかったけど、ほんのちょっぴりなのが玉に瑕。
ま、その出し惜しみしてる感じが宮廷っぽくていいのか?
ちびちびレンゲがキュート。

糖醋排骨(tang2cu4 pai2gu3)
P1100490.jpg


スペアリブの甘酢煮。
ほろほろでやわらかく、骨からすっと離れる。

青松鶏脯(qing1song1 ji1fu3)
P1100491.jpg

*里脊(li3ji3)の場合もあり。

干した鶏肉(だそうだ)のフリッター。
「青松」は周りに敷いた緑のものなんだろうけど、何かは不明。
揚げた何かの葉っぱ?

醤汁肉(jiang4zhi1rou4)P1100492.jpg

*虎皮肘子(hu3pi2zhou3zi)の場合もあり。

豚バラ肉と白菜のスープ煮込み。
ご飯と一緒にスープ茶漬けみたいにして食べるんだそうだ。
脂身たっぷりだけど見た目ほどこってりはしてなくて、無難においしい。
ただしご飯がまずいのが悲しいところ。

油[火悶]大蝦(you2men4 da4xia1)
P1100493.jpg

*鳳尾大蝦(feng4wei3 da4xia1)の場合もあり。

揚げたエビをしっかり甘じょっぱいタレで煮た一品。
安全パイ的おいしさ。
でっかいエビがあると、視覚的に満足できるよね。

小炒茄子(xiao3chao3 qie2zi)
P1100495.jpg

*素焼土豆(su4shao1 tu3dou4)の場合もあり。

茄子を醤油味でチャッチャッと炒めた料理。
散らした枝豆がいいアクセント。

[火]油[魚厥]魚(?you2 gui4yu2)P1100497.jpg

*[火]、何って読むのか不明。

「[魚厥]魚って何?英語でMandarin fish?なんじゃそりゃ?」
と一騒ぎしたけど、要はケイギョ(桂魚)だった。
別名ケツギョ(けつ魚)で、辞書によると
「スズキに似た淡水魚。
地方によっては“桂魚(gui4yu2)”、“花[魚即]魚(hua1ji4yu2)”ともいう。」んだそうだ。

悪くなかったけど、タレが甘い!
これは甘い!
もう少し控えめにしてくれたらいい感じだったのに。

焼北京鴨(shao1 bei3jing1ya1)
P1100498.jpg


ローストした北京ダックではなく、ベイクドだそうだ。
北京ダックよりは油が落ちていてさっぱり目。
でもちょっとパサパサしてたかな。

コースメニューに主食として載っている片火焼(pian4huo3shao1)と米飯(mi3fan4)は、
それぞれ焼北京鴨と醤汁肉にくっついて一緒に出てきていたということらしい。

最後に「湯(tang1)=スープ」。

清湯冬瓜(qing1tang1 dong1gua1)
P1100499.jpg


ほとんど味ないんじゃないか?というくらい薄味の冬瓜スープ。
でも中華料理はメインの料理にしっかり味がついているので、
スープは物足りないくらいの味付けでちょうどいい。

そしてシメで「果品(guo3pin3)=デザート」。
「干果(gan1guo3)=ドライフルーツ」が出ることもあるみたいだけど、
この日は「水果(shui3guo3)=フルーツ」。
スイカとメロンが出て、230元のコースは終了したのだった。

「おいしいかおいしくないか?」と聞かれれば、答えは「おいしい」。
「230元という値段に見合うおいしさか?」と聞かれれば、答えは「見合わない」。

やっぱり値段をどうとらえるかがこの店の評価の分かれ目かなあ。
日本から観光に来てイベントの一つとして来るなら、許容範囲内。
でも北京で暮らしていて物価や相場を知っていると、「うーむ」とうなってしまう。

久々に来て食べてみて、
やっぱり値段だけの価値があるかと言うと辛口の評価になるな・・・と思った。
しかも、全体的に前回よりもだいぶん味つけが甘めになっていたのも減点材料。

「西太后向けに清朝宮廷で家庭料理を担当していた
料理人さんの家に代々伝わってきた料理」
というのが売りだけど、
これを宮廷料理ととらえること自体が間違っているのかも。

宮廷料理を担当した料理人さんが
自宅でお客さんをもてなすために作った家庭料理というのが正確なところかなあ。
宮廷料理のエッセンスが入っているけど、あくまで家庭料理。
考えてみれば、「家菜」という店名からして「家の料理」ってことだし。

ということで、タイトルも「宮廷風味私房菜」にしてみた。
六本木ヒルズの家菜のイメージでこの北京本店に来ると、
ちょっと肩すかしに会ったような気分になるかもしれない。

きっと「宮廷料理」という言葉だけが一人歩きして
実態に合わないイメージが出来ちゃったんだろうなあ。
ビル・ゲイツが来たりして変に有名になって、
外人いっぱい来るから高級食材も入れて高いコースも出来ちゃって、
結果的に内容と値段のバランスが取れなくなってるのかも。


■お店情報
家菜(Li4jia1cai4)
P1150533.jpg
西城区徳内大街羊房胡同11号
010-6618-0107(予約のこと)
*さてこの店の場所をどうして説明したものか・・・
<前海側から行く場合>
 前海の西にある前海西街を北上しT字路にぶつかったら左折。
 そのまま道なりに、恭王府を右手にして進み、羊房胡同にぶつかったら左折。
 西方向に歩いていき、
 「いったいどこにあるんだよぉ・・・」と不安な気持ちになった頃に
 ひっそりと書かれた「羊房11号」の表示を発見するはず。
 (確か羊房幼児園のとなりだったと思います。)
 「何ここ普通の家じゃん?」な門から中に入っていくと、はい、そこが家菜です。

<徳勝門内大街から行く場合>
 徳勝門内大街と交わる羊房胡同を東方向に進み、しばらく行くと左手にあります。
 (確か羊房幼児園のとなりだったと思います。)


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manpuku.jpg

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